特集ページ 台風大雨災害から1年 南富良野町 磯野雅彦さん
2017.08.29
南富良野町大麦生産組合 磯野雅彦組合長にお話を伺いました。
ビール大麦の収穫を終えて
南富良野支所のビール大麦の収穫は、8月6日からスタートしました。途中10日から14日は雨にたたられ、15日で収穫作業が終了しました。前年と比べて、収量は1割減程度だと思います。南富良野支所分で244トンの契約なのですが、若干契約を下回る実績になるかと思います。 管内全体でも、本年産の麦類の収量はあまり良くないので、1割減は概ね天候の影響と考えていいのではないでしょうか。 |
![]() 磯野雅彦組合長 |
![]() 7月下旬のビール大麦 |
昨年の水害の影響を強いて言えば、今年ビール大麦を作付けした畑のうち1か所が、昨年かなり泥水を被ってしまい、にんじんの収穫を断念した畑でした。 通常の輪作体系では、にんじんの翌年にビール大麦を作付けする場合、前作の影響を考慮して通常より肥料を減らします。今回は復旧した農地に春堆肥を撒いて、教科書通り肥料を減らしててビール大麦の種を播いたところ、前半の生育は良かったものの、後半は肥料切れと思われる生育の停滞がありました。 肥料施肥する時の掛け合わせで肥料が多目に落ちた部分は通常通りの生育だったところを見ると、昨年の水害によって、畑に残るはずの肥料分が流されてしまった影響ではないかと思います。 |
にんじん、種イモの状況
にんじんの生育はまずまずです。種イモも、畑の選定段階で作付を減らさざるを得ず、昨年収穫できなかった畑の野良イモ対策などで労力は掛かっていますが、植えられた畑での生育は概ね例年通りだと思います。 昨年の復旧作業中には、「今後この農地で作付出来るのだろうか」と不安になりましたが、今年はなんとかここまで来れた、という感想です。 東北の震災で被害に遭われた農地は、復旧に5年かかっていると、東京農業大学網走寒冷地農場の先生が言っていました。幾寅の農地も、元の状態に戻るまでには、もう少しかかるのかなと思います。 |
![]() 収穫を待つにんじんと種イモ |
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